[Data]
Client：うちわたまえビューティー様
後藤担当：ディレクション（ロゴ・名刺・パンフ・パッケージデザイン）、パンフレットライティング
Project：化粧品事業立ち上げのブランディングと商品のコンセプト設計

[Story]
新規化粧品事業「うちわたまえビューティー」様の立ち上げと、取り扱い商品「たまえ美容水」のプロデュース及びブランディングを担当させて頂きました。
代表の打和さんとは、リビング新聞社時代に、一度だけ取材でご一緒させて頂いたのがご縁です。
大村市まで、読者さんをお連れして記事にするという一日がかりの取材でした。
たった一日でしたが、朝から晩まで一緒だったこともあって、帰宅後にFacebookの申請を頂いていました。

それから4年。

昨年秋にスタートアップカフェで登壇させて頂くことが決まった直後、打和さんからメッセージを頂きました。
「以前大村市での取材でご一緒させて頂いた打和です。覚えていらっしゃいますか？」
と。
打和家の黒猫ちゃんたちがとてもかわいいので、FacebookでもInstagramでもいつも楽しませて頂いていましたし、取材のときにもたくさんお話をさせて頂いていたので、すぐにお返事させて頂きました。
「もちろんです〜。打和さんお元気ですか？猫ちゃんたち相変わらずお元気ですね〜」
しかも、Facebookでお友達になった当初にはいなかった二匹目の猫ちゃんがやんちゃで可愛くて、文字通り打和さんが拾ってきて元気になるまでの様子などを知人のお子さんのように見守っていました。

お話は、ここから怒涛のスピードで展開していきました。

昨年初夏、今回発売に至った「たまえ美容水」の原形である「ローション」を開発されていた、打和さんの恩人が他界されたこと。
その方はとある高級化粧品のOEM企業の社長夫人で、ご連絡を頂く直前に、社長様から
「打和さん、代わりに販売しませんか？」
とお声掛け頂いた、ということ。

そして、打和さんはこの「ローション」をきっかけに、起業されるおつもりであるということ。

スタートアップカフェのイベント当日にもご来場下さり、4年ぶりの再会となりました。
しかしこのとき、私は「商品ができたら宣伝の相談をさせて下さいね」というニュアンスで理解しておりました。
いや普通、そうでしょう。それだけでも非常にありがたいお話です。

「私ね、リビングさん時代の後藤さんを見て、“この人いつか絶対独立する！”って思ってたの」
とおっしゃった打和さん。
正直、当時の私にそういった意志は微塵もなく、というか今でもあまり独立したという気持ちはないのですが、どうやら「最善の策（と思えるもの）を見つけるまであきらめないこと」「見つけたらとことん貫くこと」という小さい頃からの特性が伝わっていたようです。

日を改めてお食事をご一緒させて頂いたときに、プロデュースからブランディングまでを一括でお任せしたいというご依頼を頂き、美味しそうな熟成肉を前に箸が止まったことを昨日のことのように覚えています。

そこから怒涛の制作がスタート。
まだ商品の名前も決まっていませんでしたし、何より商品を試してみないとわからないことだらけ。
また、OEM本社の方とのやりとりも多く、デザイナーを誰にするのか、ロゴはどうするのか、など、
①事業者名にまつわること
②商品にまつわること
の二つを同時進行で形にしていくためのプラン設計から着手しました。

途中で様々なことがあり少々発売日は遅れてしまいましたが、結果的には今にも桜が満開にならんとするこのタイミングで発表することができて、本当によかったなと思っています。

「人生において、無駄なことなど何もない」というのが口癖ですが、それは同時に「無駄で終わらせるかどうかは自分次第」ということだと思っています。
一つひとつの出逢いや学び、時として思い出したくもないような痛み（むしろこれの連続のような気もしますが）を「無駄」と片づけられるほど、私は成熟していない。
だからこそ、今回このような機会を頂けたのだと思っています。

せっかく色んな経験をして、「相談しやすい」というキャラクターがウリになっているので（これ、最近気づきました！）、
「相談」で終わらずに「形」にできる今の仕事で、与えられた課題+αの成長を得られるようにこれからも日々研鑽したいな、と思います。

【たまえ美容水】
100ｍL／5,500円（税別）
（主な成分…フラーレン、2種のコラーゲン、4種のヒアルロン酸、フルーツセラミド、パラベンフリー）

[Credit]
ロゴ原画…今村晴美
デザイン（ロゴ・名刺・リーフレット・パッケージ）… 猪口 貴文（ELGAME）
パッケージ及び代表写真… 田中 紀彦（Studio Red Star）
名刺・リーフレット印刷… 竹下 誠雄（ドミックス・コーポレーション）